辻村深月さんのかがみの孤城を読み終えたので感想とあらすじを紹介
あらすじ
学校での居場所をなくし、閉じこもっていた”こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような建物。そこにはオオカミの面をつけた少女が待ち受け、こころを含め、似た境遇の7人が集められていた。城に隠された鍵を探すことで願いが叶えられるという。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。本屋大賞受賞作。
文庫裏表紙より
感 想
ぼくは子供が学校に行きたくない、と言い出したらどういう対応するかな?
こころの両親のどちらかか、はたまたマサムネの親?
アキの親のようにはなりたくない。
ぼくの考えは、学校は行った方がいいけど、無理してまで行く必要はないと思っている。
子供に期待するのは、いじめる側にだけはならないでほしい、ということ。真田のような。
いじめと遊びの境界線は曖昧だ。先生は気づかない。
いじめているつもりはなくても、いじめになる場合もある。
そこまで含めて、いじめる側にだけはならないでほしい。
子供の時間は一瞬だ。そこでは学校と家が世界の全部。
学校に居場所がないと世界が終わる、という子供の考えも理解できる。
親に知られたくない、というこころちゃんの気持ちも理解できる。
でも、子供は親に頼ればいいんだ。親は子供から頼ってもらいたいと思ってる。
だから自分の子供とは、話をするようにしている。なんでもない、いろいろな話を。
なにかあった時に、話してもらえるように。
以下は本の感想。
結末は途中から予想でき、ほぼその通りだった。
どんでん返しだったであろう部分も、最初に予想していた通りだったので意外性は特になし。
ミステリーとしてはそこまで楽しめなかった。
ただ、エピローグがよかった。
重要人物だとは思っていたが、あの人だったとはね。
個人的にはその部分がこの物語の一番好きなところ。
ミステリーとしてではなく、ファンタジーだと認識して読んだ方が楽しめると思う。
前半のこころの心情の描写は丁寧で、親の立場でいろいろ考えさせられて、よかった。
個人的に納得できない部分もあったが、感動もできるし、小説としてとても楽しめた。