変身 読んだ感想

フランツ・カフカの「変身」を読み終わったので、感想を書きます。

あらすじ

ある朝、気がかりな夢から目を覚ますと、自分が一匹の巨大な虫に変わっているのを発見する男グレゴール・ザムザ。なぜ、こんな異常な事態になってしまったのか。謎は究明されぬまま、普段と変わらない、ありふれた日常がすぎていく。事実のみを冷静につたえる、まるでレポートのような文体が読者に与えた衝撃は、様ざまな解釈を呼び起こした。海外文学最高傑作のひとつ。

裏表紙より

感 想

なぜ変身したのかの説明は一切なく、周囲も変身した「虫」をザムザだと認識している。

異常な事態なんだろうけど、受け入れられている。なんというか、シュールな感じ。

「虫」・・・・・・

僕は芋虫をイメージして読んでいましたが、解説によるとムカデらしい。

朝起きたら自分が大きなムカデになっている・・・・・・

恐ろしいですね。

ただそれを受け入れて、生活するザムザ。

精神どーなっとんねん!

虫に変身する、とは何を暗示しているのか。

僕は「痴呆症」や「要介護」の方がいる家庭を想像しました。

言葉が通じなく、自由に動けない人。

周囲で介護をする人達の苦労、心労、世間体。

そんな事象を「虫」に例えて暗喩しているのでは。

結局最後までシュールでした。

ページ数が少ないけれど内容が濃く示唆に富むため、充実した読書時間となりました。