ノーマンズランド 感想・紹介

誉田哲也さんの「ノーマンズランド」を読み終わったので、感想とあらすじ紹介します。

あらすじ

隠蔽された殺人。
捨て置かれた犯罪。その裏ではもっと大きなことがなかったことにされている。
彼女を探し出す。なかったことにはさせない。手段は選ばない。神も悪魔もない。彼女がここにいないのだから。

またしても同僚の殉職を経験し、心身に疲弊のある姫川玲子が入ったのは葛飾署管内で起こった若い女性の殺人事件捜査本部。心機一転、捜査に集中する玲子だったが、すぐに行き詰まってしまう。有力な被疑者がすでに別の所轄に逮捕されており、情報が流れてこないのだ。玲子は、あらゆる伝手をたどり、事件の全体像を探り始めるが・・・・・・。

帯より

ここは地獄か?
ああ・・・地獄だ。
幾重にも隠蔽された事件の背後には、絶望的な捜索を続けている、孤独な背中があった。

帯より

自作目次

1章
1 失踪
2 姫川班
3 面倒
4 前科者
5 供述調書

2章
1 初海
2 個人情報
3 詐欺
4 小林美波
5 灰色のベール

3章
1 拉致
2 武見諒太
3 冷えた弁当
4 似顔絵
5 尾行

4章
1 カン・ミョンス
2 違和感
3 國奥定之助
4 庄野正彦
5 同級生

5章
1 地獄
2 現場
3 新潟
4 メッセージ
5 忘れ物

終章

感 想

前回のラストからの姫川さんが心配でしたが、気丈に捜査していました。

今回も重い社会問題を中心に物語が進んでいくので、読んだ人はその社会問題にも目が向くのではないでしょうか。

私もその問題の根っこがどこにあって、解決するにはどうしたらいいのかはわかりませんが、興味を持っただけでもこの本を読んだ価値がありました。

ノーマンズランドとは「所有者のいない土地」「無人地帯」「荒野」「軍事対立の中間のいずれの勢力によっても統治されていない領域」だそうです。

タイトルが何を示すのかは、読んでからのお楽しみですね。

今回の話の中には当然悪人も出てきますが、殺人や犯罪を犯す人たちにも様々な背景があって、悲しいものだなぁと思います。

ちょいグロ描写もありますが、とても面白い物語でした。