原田マハさんのリボルバーを読了したので、あらすじと感想を書いたものです。
あらすじ
誰が引き金を引いたのか?
「ファン・ゴッホは、ほんとうにピストル自殺をしたのか?」
「――殺されたんじゃないのか?・・・・・・あのリボルバーで、撃ち抜かれて」
帯より
高遠冴はフランス、パリのオークションハウスで働く、ゴッホとゴーギャンの研究者。オークションの開催、準備と設営と撤収、依頼主への対応、出品目録の作成、落札作品のチェックと鑑定書の作成等の業務をこなす日常のある日、サラという女性が「あるもの」をオークションに出品してほしいと持ち込んできた。それは、あのゴッホが自殺に使用したとされる「リボルバー」だった――。
目 次(自主制作)
- リボルバー
- 狂気の縁で
- ゴッホと病
- 聖地巡礼
- ゴッホとゴーギャン
- フランス国立図書館、
- ヴォルテールでの対話
- サラ・ジラール
- エレナの告白
- ヴァエホの記憶
- ゴーギャンの独白
- 再会
物語の中ででてくる絵画
- ひまわり
- ドービニーの庭
- カラスの飛ぶ麦畑
- アイリス
- 星月夜
- 耳に包帯を巻いた自画像
- 薔薇
- 医師ガシェの肖像
- オーヴェール=シュル=オワーズの教会
- アルルの女
- アルルの寝室
- アルルのダンスホール
- いつ結婚するの?
- アリスカンの並木道、アルル
- ひまわりを描くフィンセントファンゴッホ
- マンゴーを持つ女
- かぐわしき大地
- 死霊が見ている
- マリア礼賛
- 我々はどこから来たのか?我々は何者なのか?我々はどこへ行くのか?
- タヒチの女たち
- レ・ザリスカン、アルル
- 黄金色の女たちの肉体
- あの絵
感 想
原田マハさんは「暗幕のゲルニカ」を読んで好きになり、「楽園のカンヴァス」も読みました。
今回の芸術家はゴッホとゴーギャン。ゴッホは自死をした、というのが定説であるが、そこに一石を投じる本書。
ゴッホとゴーギャンは不幸だったのか、幸福だったのか。
ゴッホとゴーギャンの関係とか初めて知りましたし、作品がオークションとかでそんなに高値で取引されているものなのだと、驚きました。
話は変わって、つい先日原田マハさんがテレビに出演されていて、初めて人柄を拝見しましたが、とても素敵な方で、人としてもファンになりました!
原田さんの作品は10%の真実に90%のフィクションを積み重ねているそうです。その構成が面白いですよね。真実の10%が強固だから、フィクションをどれだけ積んでも崩れない、ということみたいです。
僕は原田さんの作品は「ダン・ブラウンさんの作品からアクションを抜いた」みたいに感じていましたが、その考えも的外れではなかったようです。原田さんのお勧めする本で「ダ・ヴィンチ・コード」があり、影響を受けた、とおっしゃっていたので。
話は戻って「リボルバー」
芸術が人に及ぼす影響。芸術家に対しても、その作品を観る人にも、すごいものなんだと思います。僕も美術館へ行きたくなりました。
- 畢生――生を終える時までの間。終生。一生。
- ヴァヒネ――妻、女
- 物故――死者
- リリスム――抒情、自分の感情を豊かに表すこと
- クロニクル――年代記
- タブロー――絵画