著 者 | 朝井 リョウ |
発行者 | 鈴木 哲 |
発行所 | 講談社 |
発行日 | 2014年3月13日 |
頁 数 | 292 |
スペードの3
生きていくのに区切りなんてない。
「よろしくお願いします。」これはもうすでに決まったことを、決まったようにやらせる強制の言葉。
メッセージをすぐに既読にするわけにはいかない。
スペードの3はそういう意味か。じゃあハートの2は・・・・・・。
ハートの2
革命を起こしたであろう、むつ美。そのむつ美が主人公の話の題名が「ハートの2」。
2は、革命後最弱のカードになる。これは、どういうことだろう。
むつ美の中学生時代の話だから、ここから革命を起こす、ということ?
何にせよ、大富豪とかけてるんだから、2には意味があるはず。
ダイヤのエース
特別な仕事をしている人に、特別な物語があるわけではない。ただ、その仕事をなんとなくやっている人だって、いる。
エースは、大富豪では強いけど最強ではないカード。
その通り、天才の横で苦悩していたつかさの話。
最終話の主人公は愛季だと思ってた。
スターにもいろいろな苦悩はあるんだよね。
感想まとめ
女性3人が主人公の3篇のお話。
それぞれトランプのカードが題名となっていて興味深い。おそらく大富豪のカード。大富豪を知らないと少し意味がわからないかも。
朝井さんは、女性の機微な心理もわかるのが凄いね。まあぼくは女性ではないので、朝井さんが書いている描写が、女性の共感を得るものなのかはわからないけど。
なんにせよ、男性のぼくでも楽しめる作品でした。女性の心理が少しわかった気になった。勘違いかも知れないけど・・・・・・。