著 者 | 辻村 深月 |
発行者 | 村田 登志江 |
発行所 | 集英社 |
初 版 | 2015年5月25日 |
ページ数 | 472 |
クラスで上位の「リア充」女子グループに属する中学二年生の小林アン。死や猟奇的なものに惹かれる心を隠し、些細なことで豹変する友達との関係に悩んでいる。家や教室に苛立ちと絶望を感じるアンは、冴えない「昆虫系」だが自分と似た美意識を感じる同級生の男子・徳川に、自分自身の殺害を依頼する。二人が「作る」事件の結末は――。少年少女の痛切な心理を直木賞作家が丹念に描く、青春小説
文庫裏表紙
感 想
うーん、中二病!かなりイタイ主人公たちだった。共感は全くできない。ってか、こいつら嫌い。もう中二だろ?甘えんなよ。でも中学生の頃ってこういう思考回路になるのもわかるなあ。
変なふうにカッコつけたり、どうでもいいことで悩んだり。残酷なものや死に憧れたり。
それは「思春期」っていう体と脳の大変革の時期だから。情緒不安定なんだよね。大人になってから振り返れば、黒歴史って呼ばれたり、どうでもいいことだったりなんだけど、今の彼らにとっては真剣な問題で、世界の全て。
まだ世間を知らないから、自分がやることがどういう影響を及ぼすのかもわかっていない。
物語としては面白くて、読後感も良かった。次は「冷たい校舎の時は止まる」を読みます。
メ モ
ゲシュタルト崩壊:漢字などを見ていて、あれ?この漢字ってこんな字だったっけ?ってなるような、認知力の低下による、バランスの崩れのこと。
シュレーディンガーの猫:ムズすぎてよくわからん。ミクロの世界の事象をマクロの世界に持ってくると生じる矛盾?みたいなことなのかな。