米澤穂信さんの『インシテミル』を読み終わったので感想を書きます。ネタバレ部分は白文字にしてあります。

文庫情報

著 者米澤 穂信
発行者村上 和宏
発行所文藝春秋
発行日2010年6月10日
頁 数522

あらすじ

「ある人文科学的実験の被験者」になるだけで時給十一万二千円がもらえるという破格の仕事に応募した十二人の男女。とある施設に閉じ込められた彼らは、実験の内容を知り驚愕する。それはより多くの報酬を巡って参加者同士が殺し合う犯人当てゲームだった――。いま注目の俊英が放つ新感覚ミステリー登場。解説・香山二三郎

文庫裏表紙

感 想(ネタバレなし)

インシテミルとは、「淫してみる」のことらしい。

淫とは「度を越して熱中する」とかそういう意味のようだ。それが本書においてどういう意味をもつかは、読んでみてほしい。

なんともミステリ愛に満ちた作品で、かの有名なインディアン人形は出てくるわ、ノックスの十戒も出てくるわ。

あらすじにあるとおり、作為されたミステリ空間なわけなので、それに相応しい謎解きが展開する構成はお見事。

殺人の方法ってあんなにたくさんあるんだな。

難しい言葉が結構あったので、メモ。

メ モ

しわぶき・・・咳払い

撞球・・・ビリヤード

mortuary・・・霊安室

voult・・・金庫

マントルピース・・・洋室の壁につくりつけた、装飾的な暖炉

ケレン味・・・ハッタリやごまかしを効かせた演出

謬見・・・まちがった意見・見解

莞爾・・・喜んでにっこり笑う様子

感想(ネタバレ有白文字)