相沢沙呼さんのマツリカ・マトリョシカを読み終えたので、ネタバレなしの感想とあらすじ紹介します。

マツリカ・マトリョシカは相沢沙呼さんの「マツリカシリーズ」の3作目。

3作目にして初の長編。そして最高傑作!

今作は「現在の密室」と「過去の密室」の二重の謎に、マツリカと柴山が挑みます。

著 者相沢沙呼
発売日2017.8.25
出版社KADOKAWA

あらすじ

密室状況の第一美術準備室、何者かに襲われた女子高生が発見された。解決されないまま時が過ぎ、2年ぶりに『開かずの扉』が開かれることになった。高校2年の柴山は、扉が開く瞬間に立ち会うことに。だが、誰も出入りできないはずの準備室には、制服を着せられたトルソーが蝶の標本とともに転がっていた。廃墟ビルに住む謎の美女マツリカに命じられて、彼は友人たちと過去と現在の密室の謎に挑む。青春本格ミステリの決定版!!

文庫本裏表紙より

感 想

ライトなミステリかと思いきや、かなり本格の密室殺トルソー事件でした。

今回は柴山の友人たちがそれぞれ推理を披露しながら、話が進んでいきます。

第五章 「流しそうめん大作戦 高梨千智の推理」のように。

そのどれもが本当にトリックとしてありそうで、納得してしまいそうになります。

そんな感じで終盤。

一番の見どころはマツリカ推理の場面でしょう。ここは「マジョルカ」「マハリタ」を読んでいてこそ、最大級に映えるシーンではないでしょうか。前2作がこの3作目のためにあったかのようです。

マトリョシカとはロシアの入れ子人形のこと。今作では構造が過去と現在の「入れ子」ってことですかね?

日常の謎、コージーミステリーなのに本格密室のミステリー。かなり面白かったです。続編は出ないのでしょうかね?まだまだマツリカと柴山の活躍を見ていたいです!