マラソンプログラムを大幅充実。トレッドミルトレーニングや高所トレーニングを新たに追加。初心者・市民ランナーから使える最小努力で最大効果をもたらす世界最高のトレーニング本。
こんな人にお勧め
- コーチがいなく、独学でトレーニングしている人
- 独学で限界を感じている人
- 独学でやって故障する人
- 効果的なトレーニングをやりたい人
- 指導者
本書の概要
Runner’s World誌で「最高のトレーニング」と称される本書。
著者のジャック・ダニエルズ氏は運動生理学の第一人者であり、指導者としても一流の人物。
VDOTと呼ばれる方程式で個人に最適なトレーニングを算出する。
本書の目次
- 成功の必須要素
- トレーニングの原理とランニング技術
- 有酸素性作業能とトレーニングのプログラム
- トレーニングの種類と強度
- VDOT
- シーズントレーニング
- 体力向上のトレーニング
- 高所トレーニング
- 800mのトレーニング
- 1500mから2マイルまでのトレーニング
- 5kmから10kmまでのトレーニング
- クロスカントリーのトレーニング
- ハーフマラソンのトレーニング
- マラソンのトレーニング
- 休養と補助的トレーニング
本書のポイント
本書の要はVDOTです。
VDOTとはなにか。難しい理論も記載されていますが、要は走力を数値化したものだと解釈しました。
自分の現在のタイムからVDOTを算出します。(1,500m、1マイル、3,000m、2マイル、5,000m、10,000、15km、ハーフマラソン、マラソンの各タイムからVDOTを導き出す表があります)
そして、自分のVDOTからトレーニングを組み立てます。
トレーニングメニューの組み立て方
- E イージーランニング 簡単に言えばジョグ
- M マラソンペースランニング マラソンの設定ペースで走る
- T 閾値ランニング 20~30分維持できる速さ
- I インターバルトレーニング
- R レペティション
VDOTから各メニューの基準タイムがわかります。(表があります)
まず、いつ(時期)のレースを目標にするか決めます。
そのレースまでにトレーニングに使える時間を考えます。(仕事、家庭の事情等考慮して)
レースまでの期間を4つのフェーズに分けて、それぞれのフェーズに使う期間・順番も表から組み立てていきます。
競技に応じたプログラムが掲載されているので、ハーフマラソンのフェーズⅡはこんなメニューをやる。とすぐにわかります。それを参考に、自分でアレンジ(順番を入れ替えたり、急遽練習できなかった時等)しながらこなしていきます。
実践してみた感想
自己流でやってきた人は本書のメニューをやるといいと思います。必ず伸びると思います。
自分のVDOTから算出したメニューをやると、「きついけどこなせるギリギリの練習」が継続できます。
そして、初心者や真面目に練習に取り組む人ほど起きやすい「故障」をしにくくなります。
自分は今まで「次のレースで目標タイムで走りたいから、レぺはこのタイムで、インターバルはこのタイムでやらなくちゃダメだ」という考えで練習してました。
ですが目標タイムの設定を間違えてしまい、体に負荷かけすぎて故障することが多々ありました。
故障するとモチベーション下がりますよね。
本書では現状の走力から上げていくので、体に極端な負荷は与えません。
体力向上シーズンの練習でも、週に走る距離は決められていますし、距離を延ばすタイミングも示されています。
本書のメニューでやれば、故障する頻度は激減すると思います。
まとめ
本書は誰にでもお勧めできます。特に今までコーチとかいなくて、自己流の練習をしてきた人には指針となる1冊だと思います。
また、今まで運動してなくて、これから走ってみようという人にもメニューが用意されているので「故障せずに運動を継続していく」ことができます。
ランニングと生涯楽しく付き合っていくために必要な知識は本書に全て載っています。
楽しいランニングライフを満喫しましょう!