サロメ 感想・紹介

原田マハさん著、「サロメ」を読み終わったので、紹介及び感想を綴るもの。

あらすじ

私と一緒に地獄に堕ちよう

「不謹慎」「不健全」「退廃的」・・・・・・世紀末、すべては賛辞の裏返し。その悪徳とスキャンダルで時代の寵児となった作家オスカー・ワイルドと、イギリス画壇に彗星のごとく現れた夭折の天才画家、ビアズリーの愛憎を描く。

帯より

宗教的観念と道義に縛られたイギリスでタブーな内容を描いた戯曲「サロメ」。

その英語版に挿絵を提供したオーブリー・ビアズリー。ビアズリーの研究者である甲斐祐也は、オスカー・ワイルドの研究者である、ジェーン・マクノイアからある相談を受ける。

その内容は、未発表の「サロメ」が発見されたので、それを読んで意見を聞かせてほしい、というものだった。

未発表のサロメはビアズリーが描いた挿絵が一部、刊行されたものと違っていた。その挿絵が示す、隠された秘密とは――。

目 次(自主制作)

  1. プロローグ 20XX年9月上旬 サヴォイプレイス ロンドン
  2. 1898年3月 マントン、フランス ビアズリー姉弟
  3. 1891年7月 ロンドン メイベル・ビアズリー
  4. 1981年7月 エドワード・バーン=ジョーンズ
  5. 1891年8月 オスカー・ワイルド
  6. 1891年9月 フレデリックエヴァンズ
  7. 1892年3月 ロンドン ジョー、ウィンダミア夫人の扇
  8. 1892年6月 パリ 運命の女
  9. 1892年7月 ロンドン ピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ、アーサー王の死
  10. 1893年2月 ロンドン ぺル・メル・バジェット
  11. 1893年2月 ロンドン サロメ
  12. 1893年2月 ロンドン アルフレッド・ダグラス
  13. 1893年4月 ロンドン ボジーの手紙
  14. 1893年4月 ロンドン 密会
  15. 1893年4月 ロンドン 新たな仕事
  16. 1893年5月 ロンドン パリ
  17. 1894年4月 ロンドン イエローブック
  18. 1895年4月7日 ロンドン 暗転
  19. 1898年3月16日 マントン、フランス 時を止めた時計
  20. エピローグ 20XX年11月末 ブフ・デュ・ノール パリ
  21. 1900年11月30日 ブフ・デュ・ノール劇場 パリ

感 想

今回の芸術家はオーブリー・ビアズリーとオスカー・ワイルド。ビアズリーの絵は初めて見ましたが、妖艶で、雰囲気があってとても好きな感じの絵でした。ぜひ本物を見てみたいと思いました。

ビアズリーの姉弟愛、ワイルドの性癖。物語は史実とフィクションが絶妙に混ざり合い予想外の終局へ着地します。

戯曲のサロメも読んでみたいです。

原田さんの著書は芸術に縁遠い私に、芸術の魅力を教えてくれるので楽しいです。

美術館へ行きたくなりました。